乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は「ラクトコッカス ラクティス(Lactococcus lactis)」という乳酸球菌の一種であり、東京農業大学の岡田早苗教授によって1990年に長野県で採取されました。そしてその後、日清食品ホールディングスの研究チームにより、花粉症などのアレルギー症状の抑制に効果があると発表されました。
1990年にクランベリー(和名:ツルコケモモ)から採取された「乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)」は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品に含まれている乳酸球菌「ラクトコッカス ラクティス」の一種であり、ラクトコッカス ラクティスは古くから人類の健康と関わってきた菌種として、世界中で研究が続けられています。
また、日清食品ホールディングスの研究所である「the WAVE」では、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)が花粉症や通年性の鼻炎など、ヒトのアレルギー症状を抑える効果を持っていることを発見し、その有効性についてさらなる研究が進められています。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)など、「ラクトコッカス ラクティス」というグループに属する乳酸菌は、ラクトバチルス属と並んで特に安全性が高いとされている乳酸菌の一種です。また、チーズやヨーグルトといった乳製品の製造に適している乳酸菌としても知られており、昔から世界中の様々な場所で使用されてきただけでなく、近年はヒトの免疫システムに有益な効果を持っている点に注目が集まり、各国の研究機関で食品分野や医療分野での研究が続けられています。
ラクトコッカス ラクティスは、1873年にイギリスの研究者J.リスターによって酸乳から発見されてから、様々な研究を経て、1985年から現在のラクトコッカス ラクティスとして呼称されるようになった通性嫌気性の乳酸球菌です。
チーズ製造において、最初に原料の乳を発酵させるスターターとして、世界中で利用されており、熟成過程ではチーズの中に含まれている乳成分を分解して、個性的なチーズの香りを生み出すためにも役立っています。
日清食品ホールディングスの研究所である「the WAVE」の研究チームによって、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)には、ヒトの免疫システムに働きかけ、花粉症やハウスダストなどによる鼻炎といったアレルギー症状を抑制する効果があると発表されました。
腸内環境の改善とヒトの免疫システムの間に密接な関係があることは以前から指摘されており、腸内フローラやヒトの健康に有効な乳酸菌の特定と応用は、世界中で研究が進められている分野です。
そして乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は、そのような乳酸菌の中でも特に強い抗アレルギー作用を持つとして、人体でも実証実験が行われ、その効果が認められています。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)の具体的な効果・効能としては、アレルギー反応に関わる物質の働きを抑えて、3週間の継続摂取で通年性鼻炎が、4週間の継続摂取で花粉症の諸症状が緩和されたと報告されています。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)はサプリなどでも気軽に摂取できる乳酸菌であり、花粉やハウスダストなどで苦しむ人々をサポートする食材として、さらなる応用研究が続けられている期待の乳酸菌です。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)の効果・効能について、日清食品ホールディングスの研究所「the WAVE」で行われた研究の詳細を解説します。
例年スギ花粉症を発症している被験者19名に、「T-21乳酸菌を含む食品」あるいは「T-21乳酸菌を含まない食品(プラセボ食)」を4週間摂取して頂いた後に、花粉曝露施設内でスギ花粉を3時間曝露し花粉曝露施設内での症状の変化を解析しました。
その結果、「プラセボ食」を摂取した時に比べて、「T-21乳酸菌を含む食品」を摂取した時は「鼻づまりの症状」が統計学的に有意に緩和され、「鼻のかゆみ」と「くしゃみの回数」について軽減される傾向がみられました。
引用元:NISSIN GROUP NEWS RELEASE(2016.3.16)「新発見の「T-21乳酸菌(特許出願中)」の摂取により花粉症・通年性鼻炎の症状が緩和されることをヒト試験で実証」(pdf)
花粉曝露後2日間の遅発反応を調べた結果、「T-21乳酸菌を含む食品」を摂取した時は「鼻づまり」、「眼のかゆみ」、「流涙」が統計学的に有意に緩和されることがわかりました。
引用元:NISSIN GROUP NEWS RELEASE(2016.3.16)「新発見の「T-21乳酸菌(特許出願中)」の摂取により花粉症・通年性鼻炎の症状が緩和されることをヒト試験で実証」(pdf)
血液を調べたところ、好酸球が摂取前に比べて「プラセボ食」を摂取した時は増加しましたが、「T-21乳酸菌を含む食品」を摂取した時はその増加が抑えられ、「プラセボ食」を摂取した時に比べて統計学的に有意に少ないという結果が得られました。また、花粉症を抑制する免疫調節物質であるインターフェロン-γは増加する傾向がみられました。
引用元:NISSIN GROUP NEWS RELEASE(2016.3.16)「新発見の「T-21乳酸菌(特許出願中)」の摂取により花粉症・通年性鼻炎の症状が緩和されることをヒト試験で実証」(pdf)
花粉症の「即時反応」とは、花粉症患者が花粉にさらされた際に、すぐに発症する鼻づまりや鼻水、くしゃみといった症状のことです。そして「遅発反応」とは、花粉に接触してから数時間後以降に発症する、鼻づまりを主体とする症状を指します。
日清食品ホールディングスの研究チームの実証実験では、花粉症の患者を、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を4週間摂取させたグループと、そうでないグループに分けて、それぞれの花粉に対する反応が調べられました。その結果、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を摂取した花粉症患者のグループでは、摂取していないグループに比べて、花粉症の諸症状が総合的に緩和されただけでなく、血液中のアレルギー症状を悪化させる物質が減少しているといったデータが確認されたそうです。
例年通年性鼻炎を発症している被験者23名を2群に分け、一方の11名には「T-21乳酸菌を含む食品」、もう一方の12名には「T-21乳酸菌を含まない食品(プラセボ食)」を3週間摂取して頂きました。その結果、「鼻粘膜の腫れ」について「T-21乳酸菌を含む食品」を摂取した被験者では、摂取前に比べて統計学的に有意に軽減し、また「プラセボ食」を摂取した被験者に比べても統計学的に有意に緩和されることが明らかになりました。「鼻粘膜の赤み」についても、「T-21乳酸菌を含む食品」を摂取した被験者では、摂取前に比べて統計学的に有意に改善されました。
引用元:NISSIN GROUP NEWS RELEASE(2016.3.16)「新発見の「T-21乳酸菌(特許出願中)」の摂取により花粉症・通年性鼻炎の症状が緩和されることをヒト試験で実証」(pdf)
通年性鼻炎とは、ハウスダストなどのアレルゲンによって、一年を通して発症している鼻炎です。
日清食品ホールディングスの研究によって、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を3週間継続的に摂取することで、通年性鼻炎の患者においても、鼻粘膜の腫れや赤みといった症状が緩和したというデータが確認されました。
これによって、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は季節的なアレルギー症状だけでなく、一年中ずっとアレルギー症状で悩んでいる人に対しても、症状の緩和・改善に有効であることが示唆されました。
また同研究では、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)の摂取を続けてから3週間後に、被験者の血中成分を調査したところ、アレルギー症状を悪化させる免疫細胞「2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)」が減少したことも確認されています。
従来の乳酸菌研究においても、乳酸菌含有食品の継続摂取がTh2細胞を抑制することは示唆されていましたが、一般的に4週間以上の検証データが多く、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)はより短期間で効果をもたらすことが、特徴の1つとして考えられました。
アレルギーを抑制する免疫調節物質であるインターフェロン-γを増加させる効果があることから、T-21乳酸菌には花粉症や通年性鼻炎といったアレルギー性鼻炎だけでなく、アトピー性皮膚炎などのアレルギー全般に対しての効果も期待できます。
引用元:NISSIN GROUP NEWS RELEASE(2016.3.16)「新発見の「T-21乳酸菌(特許出願中)」の摂取により花粉症・通年性鼻炎の症状が緩和されることをヒト試験で実証」(pdf)
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)が花粉症や鼻炎だけでなく、アトピー性皮膚炎などその他のアレルギー症状に対しても効果があるとすれば、さらに応用研究が進むことで、より多くの人にとって魅力的な乳酸菌として活躍してくれるかも知れません。
どんなに素晴らしい効果が報告されている菌であっても、それが誰にでも効くというわけではありません。菌と腸内環境には相性があり、自分の腸に合っていない菌を摂取しても、あまり意味がないのです。
もちろん、ここで紹介した乳酸菌T-21株についても同様で、この菌が合うかどうかは、実際に摂取してみて、自分の体調の変化を確認してみるしかないのが現状です。
世の中に存在する乳酸菌・ビフィズス菌には数えきれないほどの種類があり、商品化されているものだけでも膨大な数があります。そのため、自分と相性の良い菌を見付けるためには、それなりの覚悟をもって、根気よく挑まなくてはなりません。
しかし、自分にピッタリの菌を見付けるのは、それだけの価値があること。一生をかけて、理想の乳酸菌を追求し続けるくらいの気持ちで挑むことが大切です。摂取せずにどんな菌が合いそうか、なんて考えても意味はないので、まずはどんな菌があるのかを知り、興味のあるものから順にかたっぱしから試していきましょう。
ただし、一部には例外といえる成分もあります。たとえば「乳酸菌生成エキス」という成分は、最初から自分が持っている乳酸菌を育てるためのものです。
そもそも乳酸菌を摂取するのは、自分の腸内で善玉菌を増やして腸内環境を整えることが目的。つまりこの成分を摂れば、自分にピッタリの乳酸菌を摂取するのと同様の効果が得られるというわけです。菌との相性を気にする必要がないため、手っ取り早く健康になりたいという方は、こういった成分を探した方が良いかもしれません。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は、1990年に東京農業大学の岡田早苗教授が、長野県の志賀高原において、クランベリー(和名:ツルコケモモ)から採取し、日清食品ホールディングスの研究所である「the WAVE」へ提供されました。
そして、「the WAVE」におけるその後の研究により、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)のアレルギー症状に対する効果が確認されました。
日清食品ホールディングスでは、最先端の食品技術「フードテクノロジー」を研究・開発する拠点として、「the WAVE」を運営しています。
「the WAVE」はさらに、食の最先端技術を追究する「グローバルイノベーション研究センター」と、食の安心・安全を追究する「グローバル食品安Zenken究所」で構成されており、それぞれにおいて、食にまつわる多角的な研究が行われています。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)に関する、有効性の実証実験や健康食品への応用なども、「the WAVE」の優れた研究結果の1つといえるでしょう。
乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は、人体にとって特に安全性が高いとされ、古くからチーズなどの製造において有効利用されている乳酸球菌「ラクトコッカス ラクティス」に属する乳酸菌であり、ジャムやジュースの原料として人気の果物である、クランベリーから採取された乳酸菌です。
そのため、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)は安全性が高いと考えられており、日清食品ホールディングスの研究チームは、大人だけでなく、アトピー性皮膚炎などで悩む子供に対しても、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)の有効性が期待できるとしています。
日清食品ホールディングスから、天然の植物由来の乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を使用した栄養機能食品として、乳酸菌含有サプリメント「アレルライト」と、その上位商品である「アレルライト ハイパー」が販売されています。
「アレルライト」では、1日あたりの摂取目安量2粒の中に、およそ1,000億個の乳酸菌が、「アレルライト ハイパー」では5,000億個の乳酸菌が含有されており、それぞれ手軽に乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を継続摂取できる乳酸菌サプリとして人気です。
乳酸菌5,000億個は、ヨーグルトに換算するとおよそ50kg分といわれており、少量のサプリ摂取で大量の乳酸菌を摂取できる点は見逃せません。
また、「アレルライト」シリーズでは、乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)に加えて、皮膚や粘膜組織の維持をサポートする「ビオチン」が配合されている点も特徴です。
その他、小麦や卵、乳といった、食品衛生法で定められている特定原材料等27品目が使用されていないため、食品アレルギーの不安がある人でも利用しやすいと言われています。
「アレルライト」シリーズは、日清食品ホールディングスの専用通販サイトにおいて販売されており、単品購入だけでなく、お得な定期コースなども用意されています。定期コースを利用した場合、初回購入時だけでなく、2回目の購入以降も割引価格が適用されるため、継続的に乳酸菌T-21株(リフレクト乳酸菌)を摂取していきたいと考えている人にとっては、嬉しいサービスといえるでしょう。
管理人:蝶野ハナ
乳酸菌と人との関係、菌株ひとつひとつの個性、数多くの研究データ……乳酸菌って、知れば知るほどスゴいんです。私たちにとって最も身近な細菌について、もっともっと深く知りたくないですか?